【任意整理】 自動車ローンの残っている自動車の引き揚げを回避して債務整理を行った事例
(Iさん親子 30代・60代 女性 派遣社員・看護師)
Iさん親子は、10年程前から日用品の買物等にクレジットカードを利用していましたが、入院や体調不良による休職が重なって返済が滞り、保証会社からリボルビング払い分を含めた一括請求をされてしまいました。
Iさん親子は家計を同一にしていましたが、双方の債務状況の把握はしておらず、当事務所にご相談に来られた際に債務状況の洗い出しを行うと、お二人合わせて18社に700万円以上の債務を負っている状況でした。
当事務所にてIさん親子の家計の収支を検討したところ、個人再生または破産による債務整理が望ましい状況でしたが、Iさんは自動車ローンの残った自動車を所有しており、自動車には所有権留保が付いていました。また、Iさんは地方在住であり、自動車は通勤や日常生活に必要不可欠とのことでした。
仮に、個人再生または破産の方法で債務整理を行った場合、この自動車は引き揚げられてしまいます。しかし、一般的には、任意整理の方法を選択した際に交渉可能な分割回数の上限は60回(5年)であるため、Iさん親子は任意整理の方法を選んだ場合の一般的な毎月の返済額を家計から負担するのが難しい状況でした。
そこで、Iさん親子は当事務所にて、自動車ローンの債権者を除く全債権者について任意整理の手続きを行い、将来の利息を全額カットした上で、借入額の大きな債権者については例外的に90回(約7年半)の分割返済とすることで、自動車の引き揚げを回避して借金の整理を行うことができました。